日本人学校インターンシップの報告 No2

マレーシアインターンシップ 報告
教育学部国語教育コース3年 鈴木悠里

2024年2月12日から24日までマレーシアのジョホール日本人学校にインターンシップ生として受け入れていただきました。今回のインターンを通して大きく三つ印象に残ったことがあります。一つ目は在外教育施設としての取り組みです。ジョホール日本人学校では日本ではない国にあるという環境を生かして現地の教育機関との交流を行ったり、EEC(Enjoy English Conversation)という現地のネイティブの先生に英会話の授業をしてもらう中でその先生の文化を知ったりするなど、自分とは違う文化に触れる機会を設け国際性を培うための活動が行われていました。子どもたちの経験が国際理解や異文化理解、多様性理解につながり多文化共生社会を実現する第一歩になっていると感じました。また、多文化を学ぶだけでなく日本の文化を理解・発信する「日本文化の日」が設置されており、日本人としてのアイデンティティを育成する機会が設けられていました。
二つ目は他者への意識です。ジョホール日本人学校は1学年1クラスという非常に少人数の学校であり、縦割り班や2学年合同の授業があるなど他学年とのかかわりが多いため歳が異なる児童生徒間の交流や面倒をみる・みられるという関係を体験することによって人とのかかわり方を学んでいると感じました。学年やクラスで完結しない活動は児童生徒の視野を広げ、体験から自然に学ぶのだと考えることができました。また一つ目で触れたように、当たり前に違いがある環境の中で人との向き合い方やコミュニケーションの取り方を一年生の時から学ぶことができているため、自分から人にかかわりに行くことができるのだと考えました。
 三つ目は教員の児童生徒とのコミュニケーションです。ジョホール日本人学校はバス通学のため登下校を教員全員で見守り、その際に一人ひとりにコミュニケーションをとっている様子がありました。また、教員も児童生徒も人数が少ないため学校で一つになって子供を見守っており、すべての学年の子どもを把握していたため、教員と子どもの距離が近く信頼関係が生まれているように感じました。このような環境であるからこそ、部活動や委員会活動の中で教員の指示に従うだけではなく、相談をしながら活動を進めるという主体性が育まれていることが印象に残りました。
 今回のインターンを通して、在外教育施設の特徴や日本の学校との違い、場所にかかわらず教員としての子どもとのかかわり方や授業について学ぶことができました。この経験を活かして、自分が大切にしたいと思う他者への意識を生活の中から体験できるような活動や、積極的なコミュニケーションをとることができるよう自分の軸と子どもとのかかわり方を考えていきたいです。

 

2024/04/10

 

 

2024年04月10日